石巻広域圏のあらまし

最終更新日:2024.08.20

圏域の特性

石巻広域圏は宮城県の北東部に位置し、中心都市である石巻市は、仙台市から約50kmの距離にあります。圏域の中央には一級河川「北上川」が貫流し、東部一帯はリアス式海岸の三陸復興国立公園の区域、北部と西部は仙台平野に連なる広大な耕地、南西部は日本三景の一つである「松島」に接しています。

東北地方の中部太平洋側に位置するため、季節風の影響により内陸地方と比べて寒暖の差と一年を通しての降雨量も少なく、気候的に過ごし易い地域と言えます。

圏域の産業・観光

仙台平野に連なる肥沃な耕地と世界三大漁場である金華山沖をひかえていることから、古くから農業や水産業が盛んです。ノリやカキの養殖は全国的に有名であり、市場には新鮮で豊富な魚介類が年中水揚げされています。農業では「ササニシキ」と「ひとめぼれ」の主産地としても有名であり、北限の茶や品質の優れた野菜などと共に全国に出荷されています。

また、近年では三陸自動車道の延伸による産業・流通拠点の整備が図られるとともに、国際拠点港湾である仙台塩釜港石巻港区(工業港)を拠点に海外との貿易が活発化しています。

観光面では、三陸復興国立公園や日本三景の松島の一部である奥松島、万石浦、県立自然公園旭山、北上川など、雄大で豊かな自然景観を有しています。

圏域の現状と課題

東日本大震災から13年が経過し、石巻広域圏においては、復旧・復興事業としてのハード事業が昨年度で完結することとなり、被災者の方々を取り巻く生活環境が変化する中で、人と人との繋がりや生きがいを持ち、安定的な日常生活を営んでいただくため、心の復興やコミュニティ形成促進などのソフト事業を継続しています。

また、人口減少に歯止めがかからない状況が続くなか、将来にわたって活力ある、持続可能な地域社会の実現に向けた地方創生の取組を進めることにより、圏域住民の方々が住み続けたいと思うまちづくりを推進していくこととしています。

石巻圏域は、海、川、山といった自然景観に恵まれていることから、観光面に力を入れてきましたが、ロシアによるウクライナ侵攻の影響により、食料やエネルギー価格の高騰など、地元経済はもとより多方面で深刻な問題となっています。

この状況をどう立て直し、安全・安心なまちづくりを進めていくのか、新たな課題となっています。